うろ覚え名曲数珠繋ぎ 3曲目

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私、鬼佬の脳内にある情報だけを頼りに新旧ジャンルを問わずお勧めの音楽をご紹介する本企画。題して『うろ覚え名曲数珠繋ぎ』。

『間違い上等、曖昧最高』をテーマに、嘘・大げさ・紛らわしい全てを網羅したネットリテラシーのネの字もない極上の音楽エンターテインメントを読者各位へお届け。不定期で『解答』と称し投稿内容の正誤フィードバックを行い知識の定着を図る安全設計。受験生もこれで安心。

単なる音楽素人が音楽評論をするとこうなるの旗手、鬼佬の知識はどこまで正しいのか、それともやはり間違いだらけなのか。

(本投稿への苦情、クレームは受けかねますのでご了承ください) *************************************************************************************************************

3曲目 マジカルDeath  / ザマギ (2004)

今回はあまりに早すぎたヒップホップグループ、ザマギを紹介。

ザマギは40(シオ)、79(ナック)の2MCとテクノライト5(ファイブ)の1DJからなるヒップホップユニット。元々The Mind Giftと名乗って活動していたそうなのだが、それを縮めてザマギに改名。

正直言って知名度が本当に低い。一時期「作画崩壊」とニコ動を騒がせた『It’s So Good Now (い・そ・ぐ・な)』のグループとして一部の方はご存知かもしれないが、少なくとも私は、私以外で「ザマギ好きです!」という奴を見たことがない。また、アルバムを買うぐらいにはファンだった私でさえ彼らのインタビュー記事などほぼ見たことがない(ザマギ活動休止後に5が始めた『COS-MES』(午頭馬頭)というテクノユニットは、ちょっと有名になったので見たことがある)。知っている情報と言えば彼らが多摩美出身であること、徳島県民であること(3人ともかどうかは知らない)、79が当時B-Boy parkというイベントの中でやってたMC battleでそれなりの成績を残したこと(キックザカンクルーのKREVAがこの大会で3連覇を果たし殿堂入りしたことは有名)、あとは40が知り合いの先輩DJに似ていたぐらいなものか。そんなザマギ、なんか一瞬吉本興業が始めた音楽事務所に所属したりやっていたのだが、結局最後は解散のアナウンスもなく気づいたら消えていってしまった。「解散とは言ってないからいつかリリースがあるはず。。」と大学時代の健気な私は信じていたが、今のところその兆候は全くない。

さて、ここからは彼らの作品について。

音は基本的にはヒップホップ。ただアルバム収録曲では実験音楽に近いような音源を入れたり、上記『It’s so good now ~い・そ・ぐ・な~』ではPVも含めあえて古い曲調を取り入れてみたりとそれなりに幅広い。 また、美大出身ということもありアートワークに秀でているのが彼らの特徴の一つ。ホームページのデザインなどもかなり秀逸(というかトリッキーすぎて超見づらかった)で、アルバムジャケットにデブ子役として有名だった細山君を大胆にフィーチャーしたりかなり尖ったことをやっていたのだが、彼らと言えばPV。そしてそのPV制作を担った映像ユニットの紹介をしなければいけない。

その名は『AC部』。

多摩美でザマギの先輩にあたる3人組映像ユニットAC部。卒業制作で作成した映像『ユーロボーイズ』(youtubeで見られる)で注目を集め、業界では元々有名だったらしい。 その独特の映像、気味の悪い人間の造形や、全く関係のないような小ネタを随所にちりばめたその映像作成手法は唯一無二で、現在もアーティストPVを始めCM、更にはNHKにも映像を提供していたりといろいろ引っ張りだこの彼らだが、彼らがここまで一般層にまで注目されるようになったのは今回紹介の『マジカルDeath』によるところが大きいと思う。本当に説明ができないぐらいいろいろ盛りだくさんのPVなのでまず一度見ていただきたいのだが、このPVで確か音楽専門CS番組スペースシャワーの『スペースシャワーPV大賞』のようなものを受賞したはず。

AC部を世間に知らしめただけでもザマギはもっと評価されるべきだと思うんだが。。音楽も面白いし。。 ザマギを含め、同世代で似たようなことをやっていた『アルファ』、つい先日解散してしまった『group inou』など、ちょっと早すぎたバンドがどんどん消えてしまうのは何とも悲しいことである。こういう人たちがせめて音楽を続けられるぐらいの業界になってくれればと切に願ってはいるが、ただでさえ今はアーティストに金が落ちない構造になっているので、アーティストからすると当時と比較してもどんどん悪い状況になっているような気はするが(一方視聴者としてはyoutubeでもspotifyでもあるので良い時代になったというのが何とも皮肉である)。。。

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